こんにちは、フクシです。
私は介護老人保健施設=老健で、支援相談員として働いています。
介護施設における相談員の業務は多岐にわたり、入所している利用者の面談だけでなく施設の運営にも携わることとなります。
介護施設の相談員であれば持ち合わせたいスキルはたくさんありますが、今回の記事は私の経験をもとに、特に重要だと考えるスキルを【3つ】厳選しました。
先に結論をお伝えすると、

・面談力
・コミュニケーション力
・ストレスコーピング力
が重要だよ!
ということで、それぞれの詳細についてお伝えします。
参考になりそうな本も紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。
支援相談員の業務とは?

まずは、私自身が働く介護老人保健施設の相談員の業務についてお伝えします。
支援相談員は老健特有の名称で、他の介護施設では支援相談員とは呼びません。
主な業務内容は、
- 入退所に関する相談を受け、調整する
- 病院の相談員や居宅ケアマネジャーへの営業活動
- 送迎業務
などです。
詳しい仕事内容は、こちらをご覧ください。
相談員が持ち合わせたいスキル、面談力とは?
先日、こんなツイートをしました。
面談力
という一言だけだと少し抽象度が高いので、細分化していきます。
相談員は施設の顔

まず第一に意識すべきことは、「相談員は、施設の顔」です。
相談員は、入所を希望する要介護者やそのご家族にとっては初めて会う施設の人間です。
面接を開始する前の段階で悪い印象を与えてしまっては、その後に響きます。
身だしなみには十分気を使って、入所相談に臨みましょう。
バイステックの7原則を意識しよう
- 個別化
- 意図的な感情表現
- 統制された情緒的関与
- 受容
- 非審判的態度
- 自己決定
- 秘密保持
以上7原則、あなたは覚えていますか?
一度でも中を読んだことはありますか?
社会福祉士の方にはなじみの深い本ですが、他資格の方はご存じない場合もあるかと思います。
この本は、持っておくことをおススメします。
そして名前は覚えていなくとも、内容はしっかり把握するようにしましょう。
ちなみに私は、7原則をとても簡単にすると
- 似ているケースでも一つとして同じケースは無い
- 面談中にクライアントは泣いても怒ってもOK
- 私自身は冷静でいよう
- クライアントの気持ちをまずはありのままに受け止めよう
- 私は医者や弁護士ではないから、決定権は持ち合わせていない!
- クライアント自身が将来を決められるよう支援しよう
- 個人情報保護に努めよう
という認識で仕事をしています。
俯瞰的視点を持って面談に挑もう
俯瞰とは、高所から下方を見渡すこと、あるいは、広い視野を持って物事を巨視的に捉えること、を意味する語。後者の語義は比喩的な表現である。
「俯瞰(ふかん)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
俯瞰的視点を持て、という言葉はよく聞かれると思います。
これは相談員が行う面談においても、重要視したいスキルです。
面談場面においてはクライアントの話を集中して聴く必要がありますが、没頭してしまってはいけません。
話を聴きながらも、その面談場面全体を上から見下ろすイメージを持つと良いでしょう。

なお俯瞰的視点は、意識しないと持つことができません。
日ごろから、あなた自身を含め斜め上あたりから見ることを意識してみてください。
俯瞰的視点のイメージを持ちづらい場合は、漫画やアニメを見て学んでも良いでしょう。
現在連載中の漫画では、アオアシが参考になります。
俯瞰的視点を大きな才能として持つ、青井葦人という主人公が急成長するサッカー漫画です。
俯瞰的視点についてもわかりやすく描かれています。
amazonプライムビデオに登録すれば、アニメも見ることができます。30日間は無料で見れます。アオアシのページにリンクが飛ぶようになっていますので、アニメの方がイメージしやすい方はぜひご覧ください。
少し前に流行った漫画だと、黒子のバスケもイメージしやすいでしょう。
主人公と同じチームの伊月俊が持つ「イーグルアイ」や、緑間が所属する秀徳高校の高尾和成の「ホークアイ」は、俯瞰的視点のスキルになります。
施設の内外に発揮したいスキル、コミュニケーション力

コミュニケーションは、別名「会話のキャッチボール」ですよね?

そんなん知らんよ。。。
と思われても、話は進めますよ。
さて、キャッチボールにおいて一番重要なことは何かご存じですか?
相手の胸元に向かって、捕りやすいボールを投げることです。
これは会話のキャッチボールでもあるコミュニケーションでも一緒ですよね。
相手に伝わりやすい方法で伝えることで、コミュニケーションを図りましょう。
では具体的に、捕りやすいボールを投げるかのように円滑にコミュニケーションを図るには、どうしたら良いのでしょうか。
まずは相手の話をじっくり聴こう
面談場面において、まずは施設へ入所したい要介護者やそのご家族の話をじっくり聴きましょう。
「聞く」ではなく「聴く」ことが重要です。
理由は様々ですが、施設へ入所しなければならないほど、介護に困っているという現状があります。
五感を使い、まずはその気持ちをしっかり受け止めることから意識しましょう。
話を聴く中で、
- ミラーリング
- 要約
といった技術は、相談者に「聴いてもらえている」という安心感を与えるだけでなく、私たちも相談内容の理解がしやすいです。
積極的に活用しましょう。
伝えたか、ではなく伝わったか、を意識しよう
伝わり方は、人それぞれです。
こちらとしては伝えたつもりでも、伝わっていないことはよくあります。
「つもり」ではいけません。
- 身振り手振りを交える
- 絵や図で示す要点を繰り返し伝える
など、相手に合わせた伝え方をしましょう。
「聞いてないよ」と言われないために…
施設のきまりや契約について…入所相談の面接場面においては、伝えなければならないことも多く存在します。
しかし伝えたように伝わらないと、

その話、聞いてないよ!
さて、あなたは言われたことありませんか?
そんな経験がある方には、下記の本がおススメです。
この本に関しては要約もしております。
後々問題になることを防ぐためにも、ぜひ参考にしてみて下さい。
相談員の宿命…ストレスを上手く対処できるスキルを持とう!

相談員は、

稼働率を上げろ!
と施設長や事務長、そして法人本部といった上司からは稼働率のことで言われ、

手のかかる人は入れるな!
と現場職員からは利用者のことで非難されやすい職種です。
要するに、
「板挟み」になりやすいです。
その結果、相談員を辞めてしまう職員を何人も見てきました。

こんなにストレスが溜まるとは…
と感じてしまう前に、
- 板挟みによるストレスを抱えやすい職種であること
- ストレスを上手く対処できる術を身につけておくべきこと
が必要ということを理解しておいて下さい。
ちなみに私は、子どもと遊ぶ、家族と過ごすことがストレス対処の大切な時間となっています。

あなたは相談員に向いている?向いていない?

さて今まで、介護施設の相談員に必要なスキルを3つに絞って説明してきました。
- 面談力
- コミュニケーション力
- ストレスコーピング力
あなたはそれぞれのスキル、持っていますか?
これらのスキルを持っている方が、相談員に向いている、と私は思っています。
とは言え、現時点で持っていなくても大丈夫。
これから身につけられるように、一緒に頑張っていきましょう!
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