皆さんこんにちは。複業するフクシです。
わたしは普段介護老人保健施設で相談員として働いております。
皆さんは、相談員の業務内容について書かれた本を読んだことはありますでしょうか。
今回紹介するのは、私が今まで出会った生活相談員の仕事を紹介する書籍の中で、一番実情に即していると感じているものです。
ちなみに老健における相談員は「支援相談員」と言います。この名称、老健にのみ使われています。したがって私は生活相談員ではありません。なんだか不思議ですね。
※こちらの記事で、支援相談員について紹介しています。
今年の国家試験で合格し春から介護施設で相談員として働く予定の方や、春の人事異動などで相談員への配置転換が決まった方。老健への就職であれば私が職務内容をお伝えすることもできるのですが、特養等の場合は私にとってもわからない部分があります。
良ければこちらを参考にしてみて下さい。
- 書名:生活相談員 その役割と仕事内容
- 著者:梅沢 佳裕
- 出版:雲母書房
著者について
今回紹介する書籍の著者:梅沢佳裕氏は、特別養護老人ホームや在宅介護センターの相談員やデイサービスの管理者などを歴任し、現在は健康科学大学健康科学部で准教授として勤めれおられます。
複数の事業所で相談員として働いた経験があり、現在は社会福祉士を目指す学生を指導する立場にある方、ということですね。
私自身は大学で保育学を修めていますが、当時の教授たちは保育園の現場で働いたことの無い方も多くいらっしゃいました。その点を踏まえると、実際に勤務されていた方のもとで学べるのはとても良い経験になりますね。
今回の書籍は、そんな梅沢氏が『福祉と介護研究所』の代表をしていた時に執筆したものです。
この本の内容
本書は、以下の7章から成り立っています。
- 第1章 相談員の役割とは何か
- 第2章 相談員業務を理解しよう
- 第3章 自分を理解し個性を活かす相談員
- 第4章 もう迷わない、これが相談員だ
- 第5章 相談員に必要な9つの視点
- 第6章 相談員に必要な7つの仕事力
- 第7章 相談員としての役割を発揮するために
本書の特徴は、著者自身が元相談員であった、ということです。
第1章、第2章で紹介されている相談員の役割や業務の内容は梅沢氏自身の経験がもととなっており、おそらく推測で書かれている部分はありません。
第3章、第4章では相談援助職に必要な『自己覚知』という視点から理想的な相談員像を紹介しております。
そのうえで第5章、第6章は相談員として兼ね備えたいスキルが紹介されています。アセスメント力、調整力…様々なスキルが相談員には求められますが、大切なのは多角的な視点で施設全体を総合的かつ俯瞰的に見ることです。具体例も紹介されていますので、その内容が非常に想像しやすいかと思います。
最後の第7章は、事例を紹介しながらあらためて、理想的な相談員像を紹介しています。
まとめ
介護施設における相談員は、施設の顔として運営の中核的役割を担います。
しかし職場内に同じ職種の職員がいない場合も多く、仕事内容を相談できる同僚がいない、という状況があるということをよく聞きます。かつ「何でも屋」的な役割を求められることもあり、働き方に迷う方も少なくないでしょう。
そこで本書を参考にしながら、ご自身の仕事の仕方について想像し、今後に活かしてみてはいかがでしょうか。
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