こんにちは、複業するフクシです。
介護老人保健施設において、利用者が在宅復帰をするためのキープレーヤーである支援相談員。
その業務は多岐にわたり、入所を希望する高齢者やそのご家族との面談、退所を希望する入所者についての調整、搬送車による送迎…と様々です。
多くの職種が勤務する老健で、多くの職種と関わる必要がある支援相談員。
他職種とのかかわり方、迷ったことありませんか?
そこで今回は、多職種連携を行う上で身につけておきたいスキル
巻き込み力
について、紹介します。
支援相談員が身につけておきたいスキルとは
支援相談員になるにあたっては、必須資格はありません。要するに、誰でもなることができます。
しかし多職種と関わる業務の性質上、身につけておくと良いスキルがあります。
それが、
巻き込み力
です。
支援相談員の詳しい業務内容については、こちらをご参照ください。
巻き込み力とは

巻き込み力って、そもそも何だろう?

大丈夫です、これから説明します!
巻き込み力とは、一つの目標に向かって周囲の人と協働しながらを巻き込みながら一緒に成し遂げていく力のことです。
多くの人を「その気にさせる」ことができる、「人を動かす」スキル、と言えるでしょう。
他職種を巻き込むことの重要性
老健では多くの職種が勤務し、利用者の在宅復帰に向けてサービス提供を行います。
それぞれの職種ではできることやその視点が異なっており、複数人がチームとなって一つの目標に向かい支援する多職種連携は、介護の現場ではとても重要です。
介護現場における巻き込み力
老健は様々な職種が働いていますが、各職種がそれぞれの思いのみで支援をしていたら利用者の希望する在宅復帰は叶いません。
そこで支援相談員が多くの職種を巻き込むことで、利用者やそのご家族のニーズを満たすことができるよう、支援をするのです。
多くの職種を巻き込むために必要な行動は、以下の3つです。
- 相談員自身が、利用者やそのご家族が描いている在宅復帰に向けての物語を共有する
- 各職種の役割を理解する
- 職種ごとに言葉を変えて、物語の内容を共有する
本人やご家族が描く物語を共有しよう
他職種を巻き込むにあたっては、前提となる目標を確認しておく必要があります。
目標は利用者本人やそのご家族が持っているので、まずは在宅復帰に向けて描く物語を、利用者本人やご家族と相談員自身が共有するようにしましょう。
他職種の役割を理解しよう
老健には多くの職種が働いておりますが、職種によってできること、できないことは分かれております。
各職種の強みをしっかりと把握し、お互いが尊敬しつつ、職域を侵さぬことの無いよう連携することに努めましょう。
他職種に物語を伝えよう
本人やご家族が描く物語は、他職種とも共有してこそです。
各職種のできることに合わせて、
- 利用者に「こう」なって欲しいから、「このように」介護してほしい
- 自宅は段差が多いから、階段昇降練習を多めにしてほしい
- 病気に合わせた食事の作り方を指導してほしい
など物語を目的とし、目的に合わせてケアができるよう、他職種に伝えていきましょう。
巻き込み力を高めるために
巻き込み力を高めるためには、日々の仕事の仕方が重要です。
他職種から信頼をされていないと、巻き込むことは難しいでしょう。
- 日々の仕事を丁寧に行う
- 利用者、ご家族に真摯に向き合う
- 雑用を率先して行う
ことを意識しましょう。
雑用を行うことは、一見すると関係ないと思うかもしれません。しかし、誰でもできることだからこそ率先し行うことに意味があるのです。
床に落ちているごみを拾う、プリンターの用紙を補充する、消毒液の補充をする…
あくまで一例ですが、ぜひ意識して行ってみて下さい。
他職種の巻き込み方
老健での支援は、多職種が関与するため「船頭多くして船山に上る」状態になりかねません。
同じ方向を向いて支援できるよう他職種を巻き込むために、
- 各職種のことを理解したうえで、やって欲しいことを明確に伝える
- 各職種の役職上位者には必ず話を通す
以上2点を意識してみましょう。
特に巻き込みたい職種の上司が協力的だと、より巻き込みやすくなります。
まとめ
支援相談員として多職種と連携するうえで兼ね備えておきたい重要なスキル、巻き込み力。
その肝は、
- 巻き込みたい職種のことをしっかりと理解すること
が重要となってきます。
私自身も、多くの職種をうまく巻き込みながら、手を取り合って支援ができると良いな、と思いつつ日々実践しております。

この画像の様に、みんなが手を取り合えると良いですね。
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