「超相対性理論」のススメvol.1 ー我々は数字の奴隷から脱却できるのかー

社会福祉士
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皆さんこんにちは。複業するフクシです。

介護施設で相談員として働きながら、ブログで福祉に関する情報発信をしている社会福祉士です。

先日、こんなツイートをしました。

Twitterで話題となったことをきっかけに、Podcastのラジオを聞くようになりました。その番組名が、今回のタイトルにもなっている

「超相対性理論」

です。

なお私はスマホがandroidなので、Amazon Musicで楽しんでいます。

AmazonMusicで聞いてみる

今回のブログでは、

  • 超相対性理論で聞いたことをしっかりインプットしたい
  • このブログを読んだ方にも超相対性理論を聞いて欲しい
  • 誰かと超相対性理論的な議論をしたい

という思いで、超相対性理論の#1~#3「我々は数字の奴隷から脱却できるのか」の中から気になったフレーズを紹介します。

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そもそも超相対性理論とは

超相対性理論とは、

の3名が一つのキーワードをもとに議論するラジオです。

具体と抽象を行き来しながら、一つの事柄を、さまざまな角度と尺度とから見つめる。すると、同じものも、少し違って見えてくる。 観測点や参照点を増やすことで、知と知を星座のように結びつける。浮かび上がる新しい星座について、みんなで語りあい、考える。

超相対性理論 (pod.link)

というコンセプトで相手を否定することなく、内容を広げながら3人で対話を進めています。3人それぞれがほかの二人と話すと自身が勉強不足であることを痛感するとおっしゃっていますが、聞いているこちらはその土俵にすら立っていないと感じるほどの知識量と語彙力で、であるにもかかわらず最終的にはわかりやすくまとめてくれる、とても面白い番組です。

ちなみに具体と抽象は対義語で、goo辞書によると

  • 具体とは、物事が、直接に知覚され認識されうる形や内容を備えていること
  • 抽象とは、事物または表象からある要素・側面・性質をぬきだして把握すること

という意味になります。(上記2語、goo辞書より引用)

我々は数字の奴隷から脱却できるのか

今回紹介するのは、3人が初めて話し合ったシリーズです。

幸せは数字で図れるのか。人は数字にとらわれすぎてしまっており、資本主義の限界を迎えてしまっているのではないか。ということが今回のテーマとなっています。

well-beingとはなにか

「well-beingとは、調和(バランス)がとれていることである」

well-beingといえば、以下のようにソーシャルワークのグローバル定義にも定められていますよね。

ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知(※1)を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける(※2)。

※1 「地域・民族固有の知(indigenous knowledge)」とは、世界各地に根ざし、人々が集団レベルで長期間受け継いできた知を指している。中でも、本文注釈の「知」の節を見ればわかるように、いわゆる「先住民」の知が特に重視されている。

※2 この文の後半部分は、英語と日本語の言語的構造の違いから、簡潔で適切な訳出が非常に困難である。本文注釈の「実践」の節で、ここは人々の参加や主体性を重視する姿勢を表現していると説明がある。これを加味すると、「ソーシャルワークは、人々が主体的に生活課題に取り組みウェルビーイングを高められるよう人々に関わるとともに、ウェルビーイングを高めるための変革に向けて人々とともにさまざまな構造に働きかける」という意味合いで理解すべきであろう。

日本ソーシャルワーカー協会HP ソーシャルワーカーのグローバル定義より

3つのP

people(人),planet(地球),profit(利潤)という考え。

利潤は数値化しやすいが、人や地球は数値化し辛い。

一方でこの3つのバランスが取れていることが、well-beingにつながるのではないか、ということです。

数値化できるものとできないもののバランスを取る…言うは易く行うは難しですね。

離見の見

世阿弥が能楽論書「花鏡」で述べた言葉です。

能では、演者は自らの姿を様々な角度から客観視することを求められています。

これは、いわゆる俯瞰に通ずるところがあると思います。

ネガティブケイパビリティ

ネガティブケイパビリティとは、答えの出ないものを答えの出ないまま受け入れることと、その能力を指します。

ネガティブという言葉に引っ張られますが、グレーなものをグレーなままにし、白黒はっきりつけない、ということは支援の過程において重要なことかと思います。

グレーの枠組みの中で白っぽくなったり黒っぽくなったりしながら、その揺れ動くさまも受容しつつ支援する。これはソーシャルワーカーにとって必要な能力だと思います。

ちなみにネガティブケイパビリティについては、このような本が今回は紹介されています。

IQ14の低下

人は貧困状態にさらされたときや危機に瀕しているとき、デフォルトでIQが14低下している。それはアルコール依存中や徹夜明けの時と同じかのようである。

IQが低下するということは長期的な策略が練れず短期的な判断で動かなければならない、見る選択肢を狭め瞬間的な判断をせざるを得ない状況になっている、ということになる。

社会福祉士として要支援者と接するときには、このような状況にありうる、ということを認識しておくと支援の幅が広がるかもしれない。

まとめ

初回の対話ということもあり内容が色んな所に飛躍してしまう今回の番組でしたが、well-beingやネガティブケイパビリティなど気になるキーワードが多く散りばめられていました。

「well-beingを高められるよう支援するのが我々の仕事であり、well-beingは一言でいうと調和である。危機に瀕している人はIQが14デフォルトで低下しており判断力に欠ける状態である。」

職業人として、今後の支援にむけてヒントをもらった気がします。

なお#1はyoutubeでも聴くことができますので、皆さんもぜひ聞いてみて下さい。

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