こんにちは。複業するフクシです。
介護施設における相談員の仕事は、
施設の稼働率を上げる
これに尽きますよね。これは入所施設、通所施設限らずどちらも同じかと思います。
そして稼働率が下がってくると

「営業に行ってきなさい」
と上司から命令されたことのある方も少なくないはず。
しかしそこのあなた!

そう言われても…営業って苦手なんだよな。。。
と思っていませんか?
さて営業というと、
- 病院の相談室やケアマネの事務所を訪問する
- 空き情報をFAXする
という方法をイメージする方が多いはず。
コロナ禍以前は私もよくアポなし訪問をしていましたが、このご時世それも難しいですよね。
今回は、療養病院と介護老人保健施設で相談員として5年働いてきている私が、有効だと感じている営業方法をお伝えします。と同時に、こんな営業をしてくる人には紹介したくない、と感じた営業法についてもお伝えします。ぜひ参考にしてみて下さい。

事業所訪問における営業のコツ
病院やケアマネ事務所など、事業所へ訪問し営業活動をする際のコツです。
事前アポを取るかについてはこちらの居宅介護支援事業所のケアマネジャー向けの記事でも述べていますが、特に不要だと思っています。
相手方に合わせて営業をしよう
営業というと、「自身の良い所を全面的に押し出し伝える」というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
介護施設の営業に当てはめると、
「自施設を利用することのメリットと、空床情報を伝えること」
ですよね。当然これらを伝えることも大切ですが
「相手方の状況を加味した上で施設の状況を伝える」
ことを意識してみてはいかがでしょうか。
特に病院を相手に営業をする際は、その病院の入院基本料は何を算定しているか、ということを調べたうえで訪問することもポイントとなってきます。
特に急性期病院では、治療を終えたらすぐに退院することを求められます。また、治療は終わっていても処置やリハビリが必要な場合がございます。したがって、
営業する事業所の状況に合わせて自施設の良い所を伝えるようにしましょう。
相手方の困っていることについて聞こう
自施設の良い所だけを伝えることが、営業ではありません。
「最近どうですか?」
「困っていることはありませんか?」
と、相手から聞き出すことにも挑戦しましょう。
「こういった方は対応できますか?」と聞かれれば、この営業法は有効だった、ということとなります。
もし対応できるかわからなければ、必ず持ち帰ってすぐに確認をし、返答するようにしましょう。たとえ対応できないケースだったとしても、検討したという結果が大切です。
同時に、なぜ対応できないかという理由と、どのような状況であれば対応できるかという折衷案を伝えることができればなお良いです。
以前紹介されたケースの現在を報告しよう
私が営業をするときに伝えることで一番心掛けているのは、以前紹介を受けたケースの現状を報告することです。特に、いわゆる困難ケースと呼ばれるような方の現状報告は、必須と考えてください。
「とても穏やかに過ごされていますよ」
「積極的にリハビリをしておられ、歩行器があれば30m歩けるようになりました」
など、なんでも良いと思うのです。
過去に私も、回復期病棟からは自宅退院困難で受け入れた利用者さんが無事に在宅復帰できたことを報告した時には、回復期のMSWさんもとても喜んでくださいました。疾患の回復に至るタイミングがうまくマッチしたのかもしれませんが、老健での短期集中リハビリテーションを含んだ生活が、本人にとって良かったのだろうと思います。
なお老健におけるリハビリテーションの様子については、こちらの記事もご参考にしてください。
電話営業におけるコツ

電話営業というと、電話をかけて空床情報を伝える、ということが頭に浮かぶでしょうか。
もちろん電話をかけることも大事ですが、かかってきた電話に対しても営業することを心掛けてみましょう。
具体的には、
- 少ない情報の問い合わせに対しても、深く内容を確認する
- 満床の場合でも、いつごろに対応できそうか目安を伝える
です。
もちろん、入所できるまでに時間がかかるようであれば他施設へいってしまう可能性もあります。ですが、それで良いのです。
たとえ入所に至らなかったとしても、電話対応を丁寧に行えば相手の印象も良くなり、今後の紹介をいただきやすくなる可能性があります。
パンフレットやチラシを作成しよう
営業には、パンフレットやチラシを作成し、訪問時に持参するorFAXする、という方法もあります。
ところで…
- あなたの施設には、パンフレットやチラシはありますか?
- そのパンフレットには、最新の情報が載っていますか?
- そのチラシ、見やすくなっていますか?
パンフレットやチラシは、目に留まりやすいものが良いのですが…
たまに、文字がビッシリ書いてあるパンフレットを見かけることがあります。果たして、誰が読むのでしょうか?
あなた自身がもらったときに、「問い合わせたい!」と思えるチラシ作りをしましょう。
なおこちらの記事では、良いチラシの見本やその作り方が紹介されています。ぜひご覧ください。
番外編:グッズを作成しよう
さてここからは番外編です。
あくまで、事業所に営業用の予算がある場合に限りますが…名入れグッズを作成し、訪問時に渡すということも一つの手です。
ボールペンやクリアファイルといった物は、使用頻度も高く多くあって困るものではありません。ただし、事業所名を大きくしてしまうと使い勝手が悪くなってしまうのでお気を付けください。
なお公的な病院は普段物を受け取ってくれませんが、ボールペンやクリアファイルは受け取ってくださった経験があります。
ぜひ営業のおともに、ご活用ください。
まとめ
今回は、相談員として5年の経験を持つ私なりに、営業活動のコツなどをお伝えしました。
福祉業界にいると、営業活動が苦手な方が多いのではないか、と思っています。
我々相談員は、立場上稼働率を上げることで施設の収益を上げねばならず、時として外回りに出なければなりません。そうした時のためにも、今回の記事をご参考にして下されば大変ありがたいです。
また、事業所選択は利用者側に自由がございますが、一相談員としては「あそこには(あの人には)大切な患者(利用者)を紹介したくない」という思いが存在することも事実です。
そうならないためにも、日ごろから色んな事業所の方と交流する機会を設けることで、あなたが勤める施設のことを、そしてあなた自身のことを知ってもらい、稼働率の向上につなげていきましょう。
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